恐らく現在進行中の儲け損ない話としては、世界最大級の話だと思う。
SONYが好調で、Appleが赤字を続けていた時、投資銀行からSONYに対してAppleを買わないかという話があったらしい。
そして、その時、もうひとつあった買収案件がコロムビア映画。
取締役会で一旦、Appleの買収が決まったそうだが、その後、休暇から帰ってきた盛田会長が
「それは、ハリウッド映画でしょ」
と言ったことで話は一転。
急遽、買収先がAppleからコロムビア映画に変わったという噂がある。
ご存知の通り、Appleは今では株式時価総額が日本円にして80兆円を超える世界最大の企業となっている。
盛田会長の一言で決まったのかどうかは定かでないが、1990年代前半のSONYならAppleを買収できる力は十分にあったと思われる。
一方、買収したコロムビア映画のほうは、最近でこそスパイダーマンのヒットなど安定した映画シリーズも出てきているが、買収した当初は1000億円以上もの赤字になったと言われている。
もっと長い目で見れば、映画会社を買収した成果が出る時もあるかもしれないが、少なくとも、2017年時点で見れば、史上最大の儲けそこない話と言える。
ただ、AppleとSONYの関係は、この後もさらに興味深い展開となる。